親のお葬式・お墓のこと…
そして自分が死んでしまうことになったら…
50代・60代は、子育て中とはまた違うことで考え出さなければならない年代。
友人・知人の葬儀やお悔やみに接して、若い頃には想像もしていなかった「親の葬儀」や「自分の葬儀」について、ある程度の知識や計画を備えておきたいと思い始めた私、ままん(@takamaman52)です。
葬儀・葬送の考え方は多種多様
実家の父も84歳と高齢になり、この頃は、お葬式の方法とか今後のお墓のお世話のことなども親族の話題にのぼることがあります。
実家の仏壇には祖父母と母のお位牌があり、日々の仏壇の世話は父がしていますが、父が亡くなれば実家の家屋は解体する予定です。
なので仏壇などのお世話は私がお位牌を引き取り、私の家ででおこなうことになるのだろうと漠然と想像しています。
今までに執り行った実家の葬儀は、セレモニーホールで安置後、通夜・葬儀、告別式。火葬から四十九日までは自宅の仏壇の前の後飾り祭壇(葬儀屋さんが準備してくれた)に遺骨を置いて供養しました。
そして四十九日の法要後に地元のお寺さんが管理しているお墓に納骨という形式で、この葬式がいわゆる「普通」だと思っていました。
大きな会場の立派な葬儀に参列して思ったこと
お嫁さんの実家の主人であるお父様が、58歳という若さで亡くなり葬儀に参列しました。故人は現役の会社経営者でしたし、ご親戚も地元付き合いも多く、弔問客は大きな会場から溢れて絶えない通夜・告別式でした。
菩提寺の僧侶三人による丁寧な読経に心打たれました。
故人の功績を讃える司会にも涙が出ました。
通夜・告別式・斎場、その後は精進落としの会食。
2日間をかけて執り行われました。
現役世代の58歳という若さで亡くなった故人にふさわしい、素晴らしい葬儀だったと思いました。そして遺族にとって慰めてくれる弔問客は、なによりチカラになるのだと感じました。
ただ、大きなセレモニーホールでの葬儀は葬儀屋さんのタイムスケジュール通りに進行していくので、小さな家族葬とは違って、ご焼香やご遺族への声かけなど何もかもが足早に感じました。
ご遺骨は仏壇の前に作られた大きな後飾り祭壇に、白木の御位牌とともに置かれ、祭壇には故人の家に日々訪れる弔問客から贈られてくる香典やお菓子、お線香などが供えられていました。
四十九日の法要は地元の菩提寺で執り行われ、ご遺骨は先祖代々のお墓に納骨されました。
お葬儀に参列したときの心配りも大切です。
心をこめて左手に「お数珠」を、ご焼香以外の場面ではフサを下にして手首にかけて。
ご焼香のときは左手の親指以外の4本の指にかけて拝礼します。
このような所作というのは、親や親戚などの真似して自然と覚えていくものなのでしょうね。
知人の直葬と永代供養に参列して思ったこと
最近は直葬が多くなっているというニュースもあるけど、直葬ってどういうもの?
直葬は通夜や告別式を行わず、納棺後にすぐに火葬するという形式のお葬式。
火葬場の火葬炉の前で僧侶が読経し、家族や身内だけでお別れをします。
現役世代なら会社でのお付き合いの人間関係もあるでしょうが、定年退職して数年もすれば仕事のお付き合いもなくなります。
会社勤めをしていた頃の知人は独身で子供もなかったので、葬儀場の安置所に預けて葬儀屋さんに納棺してもらい斎場に入りました。いわゆる直葬です。
バブル時代に「派手婚」などと言われた列席者の数やお色直しの数を競うような結婚式は現在はなくなりましたが、お葬式にもまたその考えが増えていますね。とはいえ、通夜も告別式も無しで直葬では残された家族や友人の心に、お別れの分別が難しいのではないでしょうか…
地元の永代供養の墓地を故人が生前に用意してあり、斎場のあとすぐに納骨となりました。納骨のあとは、斎場に立ち会った知人たちで精進落としの意味を込めて食事をして終わりました。
海が好きだった愛犬を海洋散骨したときの風景
叔母の愛犬が死んだ。
愛犬の名前はラブ子。
ラブラドールレトリバー。
私の子育て中は、ラブ子はまだ若い高校生や大学生くらいのキャピキャピギャルのようだった。子ども達もラブ子と一緒に海辺で走り回って遊んだ。
ラブ子は海で泳ぐのが好きだった。
ボールを海に投げると、ラブ子は海に飛び込み見事な犬かきでボールを加えて浜辺に戻ってくる。浜辺に上がるとラブ子は、体をブルブルブルーっと振る。
その水しぶきが勢いよく子ども達にかかり、子ども達は大笑いする。
そんな思い出を作ってくれたラブ子は、「海に還ったよ」と叔母からの知らせ。
後日、私は「ラブ子」の遺影に献花しようと叔母宅を訪ねた。
懐かしい思い出や、愛犬が死んだら犬の死亡届を市役所に出す話。
ペットの火葬と海で散骨するまでの話を聞いた。
海洋散骨については、陸地から6海里以内(約11.11km)の海域で散骨してはいけないなど、都市町によって様々に規定がるのだそうだ。
海洋散骨までの段取りとしては以下の順になるようだ。
- 海に遺骨を撒くためには、まずペット霊園で火葬し骨にする
- 骨を粉末にする(粉骨にする)
- 海に還す
海に散骨するって、桟橋や堤防から遺骨を投げ入れるわけじゃないんだね!
ラブ子の海洋散骨の話を聞いて、大切なペットを自然に還す愛情を感じた。
思い出は景色と共に永遠だね!
海が大好きだったラブ子は、海の思い出の中にいるんだね!と涙が滲んだ。
叔母は遺言のように、「うちのお墓には入らなくていいから、私の骨はラブ子の海に還してね」と言った。